通り池|下地島の天然記念物・神秘の池を完全ガイド

2026/5/7
通り池
通り池までの道のり
通り池

宮古島の離島・下地島に、ほかのどこにも存在しない特別な場所があります。地上からは静かな池に見えるのに、その水面の下では外洋とつながっている——そんな不思議な構造を持つ通り池(とおりいけ)です。

地上から眺めれば、深い青緑色をたたえた神秘的な二つの池。しかし水中に潜れば、鍾乳洞のような巨大なトンネルが広がり、光と影のコントラストが織りなす幻想的な世界が待っています。「龍の目」とも呼ばれ、パワースポットとしても知られるこの場所は、2006年に国の名勝および天然記念物に二重指定された、宮古島随一の特別なスポットです。

通り池とは?その地形と成り立ち

通り池

通り池は、沖縄県宮古島市の下地島(しもじじま)北西部の海岸近くにある、大小2つの円形の池です。地上からは並んで口を開けた二つの穴のように見えますが、実は地下で一つに繋がっており、さらに海側の池は海底の洞穴によって外洋ともつながっています。この「池が通じている」という構造こそが、「通り池」という名前の由来です。

項目 一の池(海側・南西) 二の池(陸側・北東)
直径 約75m 約55m
水深 約40〜45m 約25m
外洋とのつながり 直径約10mの海底洞穴で外洋と連結 地下で一の池と連結

この地形がどのようにして生まれたのか、少し説明しましょう。もともとこの場所には海岸に沿って鍾乳洞がありました。長い年月をかけて波が鍾乳洞を侵食し続け、洞窟が大きくなるにつれて天井が部分的に崩落しました。崩落した2か所にそれぞれ穴が開き、海水が入り込んでできたのが現在の通り池です。地質学的には「陥没ドリーネ」と呼ばれる地形で、池の周囲には琉球石灰岩が点在する「カレンフェルト」と呼ばれるカルスト地形が発達しています。世界的にも非常に珍しい地形であることが、国の名勝・天然記念物への二重指定(2006年7月28日)につながりました。

通り池の2つの楽しみ方

通り池の魅力は、地上から眺める観光と、水中から体験するダイビング、2つのまったく異なる楽しみ方があることです。どちらの視点からも、ここでしか味わえない特別な景色が待っています。

①地上からの観光|神秘の色と静寂を楽しむ

ダイビングをしない方でも、通り池は十分に楽しめます。駐車場から遊歩道を歩いて約5分、池の縁に立った瞬間、その静けさと深い青緑色の水面に思わず息をのむはずです。

地上から池を覗き込むと、光の加減や時間帯によって水の色が刻々と変化するのが分かります。深い紺色・エメラルドグリーン・青と緑がくっきり2色に分かれる境界線——太陽の角度次第で、全く異なる表情を見せてくれます。これは、海水と淡水が混ざり合う特殊な環境や、深度による水温の違い(サーモクライン)が影響しているためです。

池の縁から下を覗けば、水面がはるか下に見えます。水深45mという深さを思うと、その底知れない感覚に背筋がざわりとするかもしれません。しかしそれが、通り池の持つ唯一無二の存在感です。海岸植物が風にそよぐ中、ただ静かに池を眺めるだけで、日常とは切り離された時間の流れを感じることができます。

②ダイビング|日本屈指の地形ポイントへ潜る

通り池は、宮古島を代表する「三大地形ダイビングポイント」のひとつとして、国内外のダイバーに知られています(残りの2つは「魔王の宮殿」「アントニオ・ガウディ」)。海から洞窟に入り、地下トンネルを泳ぎ抜けて池の水面に浮上するというコースは、ほかのどこにもない唯一無二のダイビング体験です。

項目 内容
ダイビングタイプ 地形(洞窟・池浮上系)
最大水深 約40〜50m
洞窟天井部の水深 約20〜23m
難易度 ★★★★★(上級者向け)
必要ライセンス アドバンスド・オープンウォーター以上
おすすめシーズン 10月〜5月(波が穏やかな時期)
エントリー方法 ボートダイビング(平良港から約30分)

ダイビングのコースは、外洋からボートで入り、水深20m前後の洞窟天井沿いを泳いで池に向かいます。最大水底が40m以上ある広大な空間を中性浮力でコントロールしながら進む技術が求められるため、経験豊富なダイバーでも気を引き締める必要があります。池に浮上すると、空がぽっかりと丸く開いた中に青い空が見え、周囲の岩壁に囲まれた静寂の空間に息をのむダイバーが後を絶ちません。

水中では、さまざまな生き物にも出会えます。

  • キンギョハナダイ・フチドリハナダイ(色鮮やかな群れ)
  • ナンヨウマンタ・イソマグロ・シイラ(大型回遊魚)
  • カエルアンコウ・クメジマオトヒメエビ(希少種)
  • ヒオドシベラ幼魚・ミナミハタなど

さらに、通り池ならではの現象として、水温の境界線「サーモクライン」と、海水と淡水が混ざり合う「ハロクライン」を水中で体験できます。青と緑がくっきり2色に分かれる不思議な境界、水がぼんやりと揺らめく幻想的な水中空間は、まさに別世界です。池に向けて浮上するとき、このグラデーションの中を昇っていく感覚は、通り池だけで経験できる特別な瞬間です。

注意:通り池でのダイビングは難易度が非常に高く、初心者向けの体験ダイビングは実施されていません。必ずアドバンスド以上のライセンスを取得したうえで、地元の信頼できるダイビングショップに事前にリクエストして参加してください。波や風が穏やかな日しかボートを出せないため、当日の海況によっては中止になる場合もあります。

通り池に伝わる伝説

通り池はその神秘的な姿ゆえに、古くからさまざまな伝説が語り継がれてきました。なかでも広く伝わるのが、次の悲しい伝説です。

ある日、継子と実子を持つ女が二人の子を通り池へ連れ出しました。女は継子を池に突き落とそうと企て、継子を滑りやすいつるつるした岩場に、実子をごつごつした岩場に寝かせました。しかし夜中、ごつごつして眠れなかった実子が継子と場所を変わってしまいます。それを知らない女は、つるつるした場所に寝ている子——実は自分の実子——を池に突き落としてしまったのです。間違えて我が子を失ったことに気づいた女は、ショックのあまり自らも池に身を投げたといいます。

また別の伝承では、昔の漁夫が海の霊を釣り上げ、その罰として津波に飲み込まれ、屋敷跡が陥没して池になったとも語り継がれています。こうした伝説が重なり、通り池は「怖い場所」「近づいてはいけない場所」というイメージを持つ人もいます。しかしその一方で、「世界の龍が集まる場所」「龍の目」とも呼ばれ、強力なパワースポットとして全国から参拝者が訪れる場所でもあります。神秘と畏敬が共存する場所——それが通り池という存在です。

通り池へのアクセスと基本情報

通り池は下地島の西岸に位置しており、宮古島から伊良部大橋を渡って車でアクセスできます。下地島空港ターミナルから見て、滑走路を挟んで反対側(西側)にあたります。

項目 内容
正式名称 下地島の通り池(国指定 名勝・天然記念物)
住所 沖縄県宮古島市伊良部 下地島
指定年月日 2006年(平成18年)7月28日
入場料 無料
駐車場 あり(無料)
トイレ あり
駐車場から池まで 徒歩約5分
宮古空港から 車で約30〜45分(伊良部大橋経由)

宮古空港から伊良部大橋を渡り、伊良部島を通り抜けた先の下地島に位置しています。橋から30〜40分ほどのドライブで到着します。道中は伊良部大橋の絶景や下地島の穏やかな風景を楽しみながら向かえるため、アクセスそのものも旅の一部として楽しめます。

また、下地島空港ターミナルでレンタサイクルを借り、「17END」の絶景を見ながら西側に回り込んでアクセスする方法もあります。自転車でのアクセスはやや距離がありますが、島の自然をゆっくり感じながら向かいたい方にはおすすめの移動手段です。

通り池周辺のおすすめスポット

通り池を訪れたなら、周辺の絶景スポットも合わせて巡ることをおすすめします。下地島はコンパクトながら見どころが凝縮された島です。

  • 17END(ジュウナナエンド):下地島空港の滑走路北端に広がる絶景スポット。コバルトブルーの海と空港の赤い誘導灯が交差する光景は唯一無二。SUP・カヤック・シュノーケリングも楽しめる
  • 佐和田の浜(伊良部島):「日本の渚100選」に選ばれた名勝。遠浅の海に無数の巨岩が点在する独特の景観は、夕暮れ時に幻想的な美しさを放つ
  • 牧山展望台(伊良部島):伊良部島最高地点にある展望台。サシバの形をしたユニークなデザインで、伊良部大橋・宮古島本島・来間島・池間島まで一望できる
  • 渡口の浜(伊良部島):パウダーサンドの白砂が広がる静かなビーチ。波が穏やかで海水浴にも最適

通り池を起点に下地島・伊良部島を半日かけてゆっくりドライブすれば、宮古島本島とはまた異なる、雄大で静かな島の魅力を存分に感じることができます。宮古島観光のルートに、ぜひ組み込んでみてください。

スポット名称 通り池
住所 沖縄県宮古島市伊良部
駐車場 あり
駐車料金 無料
アクセス 宮古空港より車で約20分

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〒906-0504 沖縄県宮古島市伊良部仲地99-3
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